その後色々試した結果、十秒以上目を閉じると透明になり、体に痛みを与えると元に戻る仕組みであることが判明した。
自在に透明になれることに、俺は大いに喜んだ。
だってそうだろ? 男のロマンが実現し放題だからさ!
しかも今日から三連休だ。この能力を使わない手はない!!
俺は手当たり次第女性のスカートの中身を覗きまくった。
近くで髪の匂いも嗅ぎまくった。
女風呂へも侵入した。
ばれない程度に若干のお触りも……したかったがその勇気はなかった。
しかしこりゃヤバイ!! いままでこんな刺激味わったことない!!
たまらん!!
童貞の俺にはとてつもないほど刺激的だった。興奮しすぎて三連休全てをこれらの行為に費やしてしまった。
最終日、夕方になり疲れて帰宅した。でも満足感と充実感で満たされていた。
「ああ、今日で終わりか……」
こんなこと人生でもう無いんだろうな。
夢の時間ももうすぐ終わる。
てか今更だけど、この能力を使えばもっと金儲けとか、人生一発逆転する手段に使えたんじゃないのか!?
はあ、俺ってバカだ……。
本当今更だし、まあ楽しかったから良しとしよう。トホホ……。
そして、深夜0時を迎えた。また頭の中に声が響いてきた。
『3日間が経過いたしました。お疲れ様でした。透明人間当選お楽しみいただけたでしょうか。
それでは告知していた通り、今後のお手続きをご案内致します。
早速ですが、これからあなたには透明人間当選3日間の延長を賭けてチャレンジをしていただきます。
3分以内に自分の左目をくり貫くことができれば延長となります。さあ人生を変えるチャレンジのスタートです!』
3分以内に自分の左目をくり貫くことができれば延長となります。さあ人生を変えるチャレンジのスタートです!』
「えっ? 延長って、左目をって……えっ?」
問いかけても一切返事はない。
刻一刻と時間は過ぎていく。
どうする……、どうする……、どうする……。
人生を変えるチャレンジ……。
時間が迫る中自問自答を繰り返す。
そして俺は決断した。
俺は左目を……。
『おめでとうございます! [透明人間] の当選が延長となりました。有効期限は3日間です。3日経過後のお手続きについては追ってご案内いたします。
それでは存分にお楽しみください』
完
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